「開かせていただき光栄です」/皆川博子 著
読ませていただき光栄です。
久々面白かったあ!
18世紀のロンドン。解剖学の医師とその弟子たちの教室に、突然あるはずのない死体が2体も出現。
彼らは正義の治安判事と共に犯罪を解き明かしていくのだが・・・。
その死体の1つは才能ある若き詩人。ネイサン・カレン。
え〜〜〜〜ネイサンこんなに早く死んじゃうのお〜〜!そんなあ〜〜!と騙されやすい私は魅力ある少年が消えたことに不可解、不満を感じつつも読み終えると・・・。
いやあ、皆川さま、ありがとう。
救いのある物語が私は好きです!
<18世紀ロンドンの豆知識>
・この頃はまだ酸素というものが発見されていなかった。
・外科医より内科医の方が地位が高かった。
・解剖医学はまだまだ発展途上で、仕方なく墓あばきから死体を買っていた。
・国家としての治安維持組織(警察)はなく、裁判などは金が動いての判決もしばしば。
くしくもロンドンオリンピックの時期におよそ200数十年前のロンドンの物語を読みました。テレビに映ってた街の石畳に、昔生きた人々の足音が聞こえてきそうな・・・。
ちょっと時期ハズレですが、忙しさにかまけて、今頃のアップ・・・。