「 誘 拐 児 」/翔 田 寛 箸
第54回 江戸川乱歩賞受賞作です。
図書館で手に取り、コレ・・・読んでるよなあ・・て、思いながらもどんな話
だったかな? まあ、いつものことなので、もう一度読めば良いのだ。
そして、やはり読んではいたのだが。
2度目でも新鮮に読める自分が悲しい・・・。
私の記憶力の貧相なことよ・・・。
昭和21年8月、誘拐事件発生。身代金は奪われ、当時5歳子供は
発見されなかった。
そして、昭和36年6月、主人公・谷口良雄の母親が病死。
不可解なコトバを残して・・・。
それから3日後、1人の女性が殺された。
25年の歳月を経て、2つの事件が結びつき解き明かされていく。
昭和21年といえば、まだまだ戦後を引きずり生きていくのがやっとの人々が
溢れかえっている中、ドサクサにまぎれ成り上がっていった者たちも
少なくはない。
良雄の5歳前後の記憶は曖昧で、自分が果たして誘拐された
子供なのか否か?
母親の死後、不信感を抱く良雄ではあるが母の愛は偉大であった。
乱歩賞受賞作本なので、うしろに選評も載っている。
なるほど・・・。
そうなのよね〜。
うん、私もそう思う。
・・・と偉そうに読んでみた。
2013年。
戦後68年。
今も戦中戦後を生き抜いてきてる人々は健在だ。
時代は変わる。
良くも悪くも、変わり過ぎだ・・・。