2013年01月29日

「猫鳴り」



「猫鳴り」/沼田まほかる 著
 
 
 
一部・二部・三部と猫の「モン」がストーリーを繋げます。
 
 
猫の話というより猫にまつわる人々の話かな?くらいに思って読んでたら・・。
 
第三部が、いけません・・・。
 
妻に先立たれた老人・藤治が老猫のモンの最期を看取るのですが・・。
 
駄目だ。 
 
涙が止まらない・・・。
 
愛猫との別れを思い出すとか、そういうのではなくて・・・。
 
ただただ、モンの最期と藤治の姿に涙が止まらないのです。
 
もう一度読み返そうかとページを捲れば、すぐに顔が歪んできます。
 
モンは立派に逝きました。
 
 
こう書くと、ほのぼのとした猫と老人の話みたいだけど、それは違います。
 
好きでもない猫を飼う羽目になった妻・伸枝。
 
生きるのが下手な大人と子供。
 
生きている事と死んでいく事。
 
ささやかに穏やかに、少し捻じれたりして生きてる事。
 
 
 
一部・二部・三部、どれも良いお話です。
 
沼田まほかるさんに嵌まりそうです。

posted by しのぶん at 12:06| Comment(0) | 読書感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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