「ガソリン生活」井坂幸太郎
あぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜面白かった!
望月家、長男<良夫>20歳は善良な大学生。次男<亨>10歳は頭の切れる大人びた子供。長女<まどか>17歳。3人の子供を育てる母親。望月家は4人家族である。そして望月家の車、緑のデミオ<緑デミ>
物語は、愛すべき望月家の人々が事件に巻き込まれていく様をこの車、<緑デミ>の目線で語られる。車が喋るのだ。 だが、もちろん人間には聞こえない。緑デミの友達はお隣の<ザッパ>。ザッパの持ち主はフランク・ザッパの好きな校長先生。『人間が働くのはお金のためでもあるが、認められたい、役立ちたい、褒められたいと言う三大欲求もあるのだ。』 と校長は言っていた、と語る
あぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜面白かった!
望月家、長男<良夫>20歳は善良な大学生。次男<亨>10歳は頭の切れる大人びた子供。長女<まどか>17歳。3人の子供を育てる母親。望月家は4人家族である。そして望月家の車、緑のデミオ<緑デミ>
物語は、愛すべき望月家の人々が事件に巻き込まれていく様をこの車、<緑デミ>の目線で語られる。車が喋るのだ。 だが、もちろん人間には聞こえない。緑デミの友達はお隣の<ザッパ>。ザッパの持ち主はフランク・ザッパの好きな校長先生。『人間が働くのはお金のためでもあるが、認められたい、役立ちたい、褒められたいと言う三大欲求もあるのだ。』 と校長は言っていた、と語る
ザッパ。 ・・・深い。
車たちの会話は面白い。「ワイパー動くよ」はエンジンかかってないのに驚きのあまりワイパーが動いてしまうほど興奮した時に使うコトバ。 ・・・なるほど!車たちの情報力も面白い。ただ止まったり走ったりは人間の意志だから、せっかく車同士おしゃべりしていてもままならぬ時もある。情報が途中のまま発車したりもする訳で、尻切れトンボ、残念なのだ。
この作家が描く人々は、どんなに困難な事でもゆるく受け入れ乗り越えていくようにみえる。普通の人間が予期せぬ非現実的なことに直面した時、普通の人間の必死な姿は、客観的に見ればこういうことなのかな?と、無理に考えてみた節はあるが・・・。理屈抜きで、あったかい小説です。
エピローグは ジ〜ン・・・ときました。井坂様、ありがとう。
この作家が描く人々は、どんなに困難な事でもゆるく受け入れ乗り越えていくようにみえる。普通の人間が予期せぬ非現実的なことに直面した時、普通の人間の必死な姿は、客観的に見ればこういうことなのかな?と、無理に考えてみた節はあるが・・・。理屈抜きで、あったかい小説です。
エピローグは ジ〜ン・・・ときました。井坂様、ありがとう。
『オー!ファーザー』のお父さんたちが、ちょいと通り縋るのだが、また読みたくなった。
内容紹介
大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。
だが翌日、翠は事故死する。
本当に事故だったのか?
良夫とその弟で大人びた小学5年生の亨は、
翠を追いかけ回していた芸能記者・玉田と知り合い、事件に首を突っ込み始める。
姉、母まで望月一家が巻き込まれて、謎は広がるばかり――。
朝日新聞夕刊の人気連載が待望の単行本化。
物語の語り手はなんと本邦初! ?の「車」。
町を走る様々な車たちの楽しいおしゃべりが全編にさんざめく、
前代未聞のユーモアミステリーにして、
のんきな長男・大人びた弟…と個性的なキャラが揃った家族の暖かいエピソードに溢れた、
チャーミングで愛すべき長編家族小説!